新型コロナワクチン
当院の採用ワクチンと考え方2020年に世界中で新型コロナ感染症が流行してから、早くも5年が経過しました。新型コロナ感染症は、2024年にも日本で約35,800人の死者を出し、いまだに猛威を振るっています。SARS-CoV-2(新型コロナ感染症ウイルス)に対するワクチンも多数開発され、国際的にワクチン接種が推奨、実施されてきました。そのワクチンは新型コロナ感染症に対して初めて実用化されたmRNAワクチンであり、作用機序が複雑であるため、その是非を巡っていまだに議論をされています。
当院では、厚生労働省の指針のもと、新型コロナワクチンの実施を行います。武田薬品工業株式会社のヌバキソビット®︎(組み換えタンパクワクチン;不活化ワクチン)、Meiji Seikaファルマのコスタイベ®︎(自己増幅型mRNAワクチン)の2つを採用しています。どちらもそれぞれ利点がはっきりとしており、1年のうち2回(8月中旬、1月下旬ー2月上旬)流行する新型コロナ感染症の対策として、この2つのワクチンを推奨します。
当院としては、「新型コロナワクチン接種はやや推奨」という立場です。ワクチンの効果、副反応、合併症の頻度を考慮すると積極的に推奨すべきですが、新型コロナワクチンに対して反対的な立場の方もおられることを考慮すると、必ずしも全員に推奨はできないと考えます。ご検討されている、または話を聞いてみたいという方は、ぜひ直接ご相談ください。
ワクチンの特徴この2つのワクチンの特徴は以下の表の通りになります。
ヌバキソビット®︎は効果が比較的長く続き、またmRNAワクチンに反対的な方でも使用しやすい不活化ワクチンであること、また他よりも副反応がマイルドで身体の負担が少ないことがメリットです。ただし、コスタイベ®︎は自己増幅型mRNAワクチンという次世代mRNAワクチンで、何と言ってもワクチンの予防効果が1年後にもしっかり持続し、1年に2回流行する新型コロナ感染症の対策に適していることがメリットです。
| ヌバキソビット®︎ | コスタイベ®︎ | |
|---|---|---|
| 種類 | 不活化ワクチン | 自己増幅型mRNAワクチン |
| 効果の持続期間 | 約半年(1年後も65%の発症予防) | 約1年 |
| 副反応 | 他よりやや少ない、軽い | 他と同程度 |
| おすすめ① | 副反応が少ない | 1年間しっかり効果が続く |
| おすすめ② | mRNAワクチンに不安がある人向け | 令和7年の流行変異株に適応 |
接種費用当院では、新型コロナワクチン接種は以下の通りです。
・18歳以上 15,400円
・65歳以上の公費対象者 5,000円(2回目の追加接種は15,400円)
Q&A①インフルエンザと新型コロナ感染症のワクチンは、同時接種可能ですか?
②妊娠中・授乳中の予防接種は可能ですか?
③もっと色々知りたいことがあります。どうしたら良いですか?
①インフルエンザと新型コロナ感染症のワクチンは、同時接種可能ですか?
同時接種は可能で、それぞれ左右の腕に分けて接種します。
安全性、有効性について単独接種と差はないと認められています。
ただし、副反応が出た場合にどちらのワクチンによるものか判別しにくいため、必ずしも積極的に推奨はしていません。
②妊娠中・授乳中の予防接種は可能ですか?
厚生労働省の指針でも、妊娠中、授乳中の予防接種は可能と示されています。不活化ワクチンやmRNAワクチンを接種することで胎児や乳児への影響は及ぼさないとされています。ただし、理屈上は安全でも不安がある方は一定数おられると思います。無理に推奨するものではありません。
③もっと色々知りたいことがあります。どうしたら良いですか?
厚生労働省ホームページに新型コロナワクチンのQ&Aをまとめたページがあります。
当院をはじめ、ワクチンの説明する医療機関のホームページには多少の情報の差異があるので混乱されることもあると思います。少しボリュームがありますが、色々と気になる方には信頼性もあるのでお勧めします。
厚生労働省 コロナワクチンQ&A
2025年9月記載








