生活習慣病
薬師堂かたおかクリニック 院長 片岡 尚之(かたおか たかゆき)
平成27年 大阪医科薬科大学卒業/同大学病院 初期研修修了/同大学 呼吸器外科 後期研修修了/市立ひらかた病院 呼吸器外科 医長・救急科 医長
救急科医長として、高血圧・糖尿病・脂質異常症などが引き金となる心筋梗塞・脳卒中・重症感染症など緊急度の高い病態に数多く対応してきました。かかりつけ医として血圧・血液検査から全身状態を確認し、食事・運動指導から内服治療まで継続的にサポートします。より専門的な精査・治療が必要と判断した場合は、連携する循環器内科・糖尿病内科・腎臓内科などへおつなぎしています。
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「健診で血圧や血糖値、コレステロール値が高いと言われたけれど、特に症状はない」――生活習慣病はこうした形で見つかることがほとんどです。自覚症状がないまま進行し、気づいたときには心筋梗塞や脳卒中、慢性腎臓病(CKD)といった重大な病気につながっていることがあります。
長岡京市の薬師堂かたおかクリニックでは、かかりつけの内科として血圧測定や血液検査から全身状態を確認し、生活習慣の見直しから薬物治療まで継続的にサポートしています。専門的な精査が必要な場合は、連携する循環器内科・糖尿病内科・腎臓内科などへご案内しますので、「何科を受診すればいいか分からない」という段階でもお気軽にご相談ください。
- 生活習慣病とは?主な原因
- こんな健診結果・症状はありませんか?(セルフチェック)
- なぜ予防・治療が必要なのか
- 代表的な生活習慣病と診断基準
- 生活習慣病の予防・食事・改善方法
- まとめ/当院での対応
- よくある質問(FAQ)
生活習慣病とは?主な原因
生活習慣病とは、食事・運動・喫煙・飲酒・睡眠などの日々の生活習慣が発症・進行に深く関わる疾患の総称です。なかでも代表的なのが「高血圧」「糖尿病」「脂質異常症(高脂血症)」「高尿酸血症(痛風)」で、放置すると動脈硬化が進み、心筋梗塞・脳卒中・慢性腎臓病(CKD)といった命に関わる病気につながります。
主な原因としては、食事の乱れ、運動不足、肥満、ストレス、喫煙などが挙げられます。これらが長期的に積み重なることで血管や内臓に負担がかかり、疾患へと発展します。
こんな健診結果・症状はありませんか?(セルフチェック)
症状が出にくいのが生活習慣病の怖いところ
生活習慣病の多くは初期症状が乏しく、気づかないまま進行します。この「症状の出にくさ」が、健診による早期発見が重要な理由のひとつです。
健診で指摘されやすい項目(セルフチェック)
次の項目に当てはまる方は、生活習慣病が進行しているサインかもしれません。
- 血圧の上昇を指摘された(高血圧の疑い)
- 血糖値・HbA1cの上昇を指摘された(糖尿病の疑い)
- LDLコレステロールの上昇を指摘された(脂質異常症の疑い)
- 尿酸値の上昇を指摘された(高尿酸血症の疑い)
- 腎機能(eGFR・Cr)の低下を指摘された(慢性腎臓病の疑い)
生活習慣病は何科を受診すればよい?
上記のいずれかに心当たりがある場合は、まず内科(かかりつけ医)を受診してください。問診・採血・尿検査で全身状態を確認し、生活習慣の改善から始めるべきか、薬物療法が必要かを判断します。糖尿病の専門治療(インスリン導入など)や循環器・腎臓の精査が必要な場合は、連携する専門医療機関へご案内します。
なぜ予防・治療が必要なのか

生活習慣病治療の目的は、単に数値を改善することではなく、心筋梗塞・脳卒中・慢性腎臓病(CKD)を長期的に予防し、健康寿命を延ばすことです。
動脈硬化は自覚症状のないまま何年もかけて進むため、早期の生活習慣改善と治療介入が重要です。
健診の結果から、将来どのくらいこうした重篤な病気になるのか実感しづらいものです。実は、医療者が用いる心血管疾患の発症リスクを計算できる久山町(ひさやままち)スコアがあります。以下のツールで、直近10年間の心筋梗塞や脳梗塞のリスクを予想できます。
久山町スコア
心血管疾患(心筋梗塞、狭心症、アテローム性脳梗塞)の10年間の発生リスク
・冠動脈疾患の既往がある(二次予防)
・糖尿病、CKD(慢性腎臓病)、PAD(末梢動脈疾患)がある
・家族性高コレステロール血症がある
これらに該当する場合、LDL-Cの目標値はこのツールが示す値よりさらに低く(二次予防では100mg/dL未満、場合により70mg/dL未満)設定されます。詳しくは主治医にご相談ください。
代表的な生活習慣病と診断基準
高血圧
血圧が慢性的に高い状態が続く病気です。「サイレントキラー」とも呼ばれ、自覚症状がほとんどありませんが、心疾患や脳血管疾患のリスクを高めます。
糖尿病
血糖値が慢性的に高くなる病気です。合併症として網膜症、腎症、神経症を引き起こす可能性があり、生活の質に大きな影響を与えます。
脂質異常症(高脂血症・高コレステロール血症)
血液中のコレステロールや中性脂肪の値が異常な状態です。動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めます。
高尿酸血症(痛風)
血液中の尿酸値が高くなる状態で、痛風の原因となります。腎機能障害や動脈硬化のリスクも高めることが知られています。
慢性腎臓病(CKD)
腎臓の機能が徐々に低下していく病気で、放置すると腎不全に進行し、末期では人工透析が必要になることがあります。
各疾患の診断基準(数値の目安)
いずれも一般的な診断の目安です。実際の診断は他の検査結果や経過とあわせて医師が総合的に判断します。より詳しい解説は、上記の疾患名(リンク)からご覧いただけます。
| 疾患 | 診断基準の目安 |
|---|---|
| 高血圧 | 診察室血圧140/90mmHg以上(家庭血圧135/85mmHg以上) |
| 糖尿病 | 空腹時血糖126mg/dL以上・随時(または75gOGTT2時間値)200mg/dL以上のいずれかと、HbA1c 6.5%以上が同時に確認された場合 |
| 脂質異常症 | LDLコレステロール140mg/dL以上/HDLコレステロール40mg/dL未満/中性脂肪150mg/dL以上(空腹時)・175mg/dL以上(随時)のいずれか |
| 高尿酸血症 | 血清尿酸値7.0mg/dL超 |
| 慢性腎臓病(CKD) | eGFR60mL/分/1.73m²未満、または尿蛋白(アルブミン尿)などの腎障害所見が3ヶ月以上持続 |
生活習慣病の予防・食事・改善方法
生活習慣病の予防には、日常の食事・運動・禁煙・睡眠が重要です。とくに食事改善は、生活習慣病の改善方法の中でも最も効果が高いとされています。
① 食事改善(生活習慣病と食事の基本)
- 1日3食、規則正しい食事を心がける
- 野菜を1日350g以上摂取する
- 塩分を1日6g未満に控える
- 適正カロリーを守り、腹八分目を意識する
- 魚や大豆製品などの良質なたんぱく質を摂る
- 食物繊維を豊富に含む食品を積極的に摂る
② 運動習慣
- 週に150分以上の中強度の有酸素運動を行う
- 筋力トレーニングを週2回以上行う
- 日常生活で歩く機会を増やす(1日8,000歩以上)
- エレベーターより階段を使う
- 座りっぱなしを避け、1時間に1回は立ち上がる
③ 飲酒・禁煙
- 適正飲酒を心がける(日本酒1合、ビール中瓶1本程度まで)
- 喫煙は強力に動脈硬化を進めるため、禁煙は最重要
④ 睡眠とストレス管理
質の良い睡眠を7〜8時間確保することが大切です。睡眠不足はホルモンバランスを崩し、血圧や血糖を悪化させます。ストレス管理も同様に重要です。
⑤ 医療機関との連携
継続的な診察・検査を行うことで、生活習慣病の進行を抑えられます。
高血圧・糖尿病・脂質異常症などの薬は、数値が落ち着いても自覚症状がないことがほとんどです。「調子が良いから」と自己判断で薬を中断すると、数値が再び悪化し、動脈硬化が静かに進行することがあります。薬の変更・中止は必ず医師に相談してから行ってください。
生活習慣病は何歳から気をつけるべき?
40歳前後から発症・進行のリスクが高まりますが、近年は内臓脂肪型肥満や運動不足、甘い飲料の習慣的な摂取などにより、20〜30代でも発症することがあります。家族に生活習慣病の人が多い場合は遺伝的な要因が関わっている可能性があるため、若いうちから健康診断を受けておくことが大切です。
まとめ/当院での対応
生活習慣病は初期症状が出にくい一方、進行すると心筋梗塞・脳卒中・慢性腎臓病といった重大な疾患につながります。早期の生活改善と医療介入により、これらは確実に予防できます。
とくに食事の見直しや運動習慣の確立は、生活習慣病の改善方法として非常に効果的です。
長岡京市の薬師堂かたおかクリニックでは、かかりつけの内科として血圧・血液検査から全身状態を確認し、生活習慣病外来・栄養指導・健診など総合的なサポートを行っています。気になる症状や健診異常がある方は、お気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
生活習慣病は治りますか?
生活習慣病は予防できますか?
健康診断で異常を指摘されました。すぐ受診した方が良いですか?
どんな人が生活習慣病になりやすいですか?
何歳から生活習慣病のリスクが高まりますか?
生活習慣病は何科を受診すればいいですか?
薬は一生飲み続けないといけませんか?
- 日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」
- 日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」
- 日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」(久山町スコアの出典)
- 日本痛風・尿酸核酸学会「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版[2022年追補版]」(Mindsガイドラインライブラリ)
- 日本腎臓学会「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」
- 厚生労働省 e-ヘルスネット
※本記事は、上記の医療ガイドライン・厚生労働省のホームページに基づき、医師が内容を精査して作成しています。
月〜土診療 / 京都府長岡京市今里西ノ口7-1


















