発熱の原因となる病気
薬師堂かたおかクリニック 院長 片岡 尚之(かたおか たかゆき)
平成27年 大阪医科薬科大学卒業/同大学病院 初期研修修了/同大学 呼吸器外科 後期研修修了/市立ひらかた病院 呼吸器外科 医長・救急科 医長
発熱の専門医(感染症専門医)ではありませんが、救急科医長として、重症感染症や敗血症など緊急度の高い発熱疾患の初期対応に数多く携わってきました。呼吸器外科での経験も活かし、肺炎など呼吸器感染症の診断にも対応しています。かかりつけ医として、問診・診察・血液検査から発熱の原因を確認し、緊急性が高いと判断した場合や、より専門的な検査・入院治療が必要な場合は、連携する高次医療機関へ速やかにご紹介しています。
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発熱は、体がウイルスや細菌と戦っているサインであることがほとんどですが、その原因はかぜやインフルエンザだけではありません。虫垂炎や髄膜炎、まれには悪性腫瘍(がん)が背景にあることもあり、「ただの発熱」と自己判断してしまうと対応が遅れる病気も含まれます。
長岡京市の薬師堂かたおかクリニックでは、かかりつけ医として問診・診察・血液検査から発熱の原因を確認し、緊急性の高い病気を見逃さないよう努めています。「何科を受診すればいいか分からない」という段階でも、まずはお気軽にご相談ください。ページ内の発熱疾患診断ツールで、症状から可能性のある病気の目安を調べることもできます。
発熱は何科を受診すればいい?
発熱のみ、またはかぜのような症状(咳・のどの痛み・鼻水など)が中心の場合は、まず内科(かかりつけ医)を受診してください。当院のような内科クリニックが、発熱の原因を確認するための最初の窓口になります。
問診・診察・必要に応じた血液検査や迅速検査(インフルエンザ・新型コロナなど)で原因を確認し、専門的な検査・治療(内視鏡検査、手術、入院管理など)が必要と判断した場合は、耳鼻咽喉科・消化器外科・呼吸器内科など連携する医療機関へ速やかにご紹介します。
一般的に37.5℃以上を「発熱」の目安とすることが多いですが、平熱には個人差があります。普段の体温より1℃以上高い場合や、いつもと違うだるさ・症状を伴う場合は、体温の数値だけにこだわらず受診を検討してください。
すぐに受診・救急要請を検討すべきサイン
以下のような症状を伴う発熱は、緊急性の高い病気(髄膜炎・肺塞栓症など)が隠れている可能性があります。一つでも当てはまる場合は、様子を見ずに医療機関を受診するか、救急要請を検討してください。
- 首が硬くて曲がらない(項部硬直):激しい頭痛・高熱を伴う場合は髄膜炎の可能性があります
- 意識がぼんやりする、呼びかけへの反応がおかしい
- 突然の息苦しさ、胸の痛み:肺塞栓症などの可能性があります
- けいれんを起こした
- 生後3か月未満の乳児の発熱
救急車を呼ぶべきか、今すぐ病院に行くべきか迷う場合は、看護師・医師に電話で相談できる救急安心センター事業(#7119)も利用できます(実施地域は総務省消防庁のサイトでご確認ください)。
発熱疾患 診断ツール
気になる原因を診断補助してくれるツールです。
病気は2つ以上重複することもあるので、関係のない症状を同時に選択しても、可能性のある病気を候補に挙げるようプログラムしています。
このページ内で解説している病気限定で、適合度の高い順に表示します。
発熱疾患 診断ツール
よくある症状
発熱・風邪症状では、以下のような症状が現れます:
- 発熱(37.5℃以上)
- 鼻水・鼻づまり
- 咳・痰(たん):痰とは、のどや気管から出る粘液のことです
- のどの痛み
- 頭痛
- 倦怠感(けんたいかん):全身のだるさ、体が重く感じて動きたくない状態です
- 筋肉痛・関節痛
- 悪寒(おかん):寒気がしてブルブル震える症状です
これらの症状の組み合わせや程度によって、どのような病気なのかを判断していきます。
発熱の原因疾患
発熱の原因は大きく4つに分類されます。それぞれについて詳しく説明します。下のカテゴリ見出しをクリックすると詳細が開きます。
疾患名から探す(クリックで詳細へジャンプします)
① ウイルス感染症
ウイルスは細菌よりも小さい病原体で、抗生物質(抗菌薬)は効きません。風邪の90%以上はウイルス性です。
1-1. かぜ症候群(感冒)
いわゆる「風邪」のことで、最も一般的な病気です。
原因ウイルス:ライノウイルス、コロナウイルス(普通の風邪のコロナウイルス)、アデノウイルス、RSウイルスなど200種類以上
特徴的な症状:
- 鼻水、くしゃみ、鼻づまり(上気道症状が中心)
- のどの痛み
- 軽度から中等度の発熱(37〜38℃程度)
- 症状は比較的軽く、全身症状も軽度
- 通常3〜7日程度で自然に良くなります
治療:対症療法(症状を和らげる薬)が中心。十分な休養と水分補給が大切です。
1-2. インフルエンザ
インフルエンザウイルス(A型、B型)による感染症で、普通の風邪より症状が強いのが特徴です。
特徴的な症状:
- 突然の高熱(38℃以上、多くは39〜40℃)
- 強い全身症状:激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、強いだるさ
- 咳、のどの痛み、鼻水なども伴います
- 症状の出始めが急激(「○時頃から急に」と時間まで覚えていることが多い)
- 回復まで1週間程度かかることが多い
治療:発症48時間以内であれば抗インフルエンザ薬(タミフル、イナビルなど)が有効です。
1-3. 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症です。
特徴的な症状:
- 発熱、咳、のどの痛み
- 味覚・嗅覚の異常(味がわからない、においがわからない)
- 息苦しさ、呼吸困難
- 強い倦怠感
- 症状の程度は軽症から重症まで様々
- 高齢者や持病のある方は重症化しやすい
治療:重症化リスクのある方には抗ウイルス薬を検討します。
1-4. 伝染性単核球症(EB ウイルス感染症)
主に若年者に見られる感染症です。「キス病」とも呼ばれます。唾液を介して感染する、若い方に多い病気です。
特徴的な症状:
- 発熱(しばしば高熱)
- 激しいのどの痛み
- 首のリンパ節の腫れ
- 全身倦怠感
- 肝臓や脾臓(ひぞう:お腹の左上にある臓器)の腫れ
- 症状が数週間続くことがあります
治療:特効薬はなく、対症療法と安静が中心です。2週間高熱が続くこともあります。
1-5. ヘルパンギーナ・手足口病
主に小児に見られますが、成人でもかかることがあります。
特徴的な症状:
- 発熱
- 口の中の水疱(すいほう:水ぶくれ)や潰瘍(かいよう:ただれ)
- 手足口病では手のひら、足の裏にも発疹
- のどの痛み
1-6. 急性胃腸炎(ウイルス性)
ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどが原因です。
特徴的な症状:
- 発熱
- 吐き気・嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- 脱水症状に注意が必要
1-7. ウイルス性肝炎
A型、B型、C型、E型などの肝炎ウイルスが原因です。
特徴的な症状:
- 発熱
- 黄疸(おうだん):白目や皮膚が黄色くなる
- 全身倦怠感
- 食欲不振
- 尿が濃い茶色になる
② 細菌感染症
細菌はウイルスより大きい病原体で、抗生物質(抗菌薬)が有効です。細菌感染症は、理論上身体のどこでも起こしうるので、全てまとめると1冊の辞書になってしまいます。発熱メインで受診される方にみられる病気をまとめます。
2-1. 扁桃炎・咽頭炎
のどの奥にある扁桃が細菌に感染する病気です。溶連菌(ようれんきん)が原因のことが多いです。
ウイルス性としてアデノウイルスやインフルエンザなども多く、必ずしも細菌性とは限りません。
特徴的な症状:
- 激しいのどの痛み(つばを飲み込むのも辛い)
- 高熱(38℃以上)
- 扁桃が赤く腫れ、白い膿(うみ)がつく
- 首のリンパ節が腫れて痛む
- 溶連菌の場合、発疹が出ることもあります
治療:抗生物質による治療が必要です。ウイルス性では抗菌薬はありません。
2-2. 肺炎
肺に細菌が感染して炎症を起こす病気です。肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、インフルエンザ菌などが原因です。
ただし、肺炎はウイルス性や細菌性に限らず多くの種類があります。非定型肺炎として、レジオネラ肺炎、マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎、オウム病があり、診断が血液検査とレントゲンだけでは難しい場合があります。
特徴的な症状:
- 高熱(38℃以上)が続く
- 咳、痰(黄色や緑色の痰が出ることが多い)
- 息苦しさ、呼吸困難
- 悪寒戦慄(ガタガタ震える強い寒気)
- 大量の汗(パジャマやシーツを交換するほど)
- 胸の痛み
- 高齢者では症状が軽くても肺炎のことがあります
治療:抗生物質による治療が必要です。重症の場合は入院が必要です。
2-3. 急性気管支炎
気管支(空気の通り道)に細菌が感染する病気です。
特徴的な症状:
- 発熱
- 長引く咳(黄色や緑色の痰を伴うことが多い)
- 胸の不快感
治療:細菌性の場合は抗生物質が有効です。
2-4. 尿路感染症(膀胱炎、腎盂腎炎)
尿の通り道に細菌が感染する病気です。特に腎盂腎炎(じんうじんえん)は腎臓の感染症で、注意が必要です。
特徴的な症状:
- 発熱(腎盂腎炎では高熱になることが多い)
- 背中や腰の痛み(特に腎盂腎炎で顕著)
- 排尿時の痛み、頻尿(何度もトイレに行きたくなる)
- 尿が濁る、血尿
- 悪寒
治療:抗生物質による治療が必要です。
2-5. 急性胃腸炎(細菌性)
カンピロバクター、サルモネラ、腸炎ビブリオ、病原性大腸菌などが原因です。
特徴的な症状:
- 発熱
- 下痢(水様性や血便)
- 腹痛
- 吐き気・嘔吐
- 食中毒として発症することが多い
治療:脱水の予防が重要。細菌の種類によっては抗生物質を使用します。
2-6. 肝炎(細菌性・肝膿瘍)
肝臓の細胞に炎症が起こり、細胞が破壊される病気です。膿がたまって肝膿瘍になることもあります。
特徴的な症状:
- 発熱、悪寒(ガタガタ震える)
- 右上の腹痛、叩くと響くような痛み
- 全身倦怠感、食欲不振
- 進行すると黄疸(皮膚や目が黄色くなる)が出ることがあります
治療:抗生物質の点滴治療が必要で、場合によっては針を刺して膿を出す処置(ドレナージ)を行うため、入院管理が望ましい疾患です。
2-7. 胆嚢炎(たんのうえん)
胆石などが原因で胆嚢に細菌感染が起こる病気です。
特徴的な症状:
- 右上の腹痛(特に食後に出現しやすい)
- 発熱、吐き気
- 背中や右肩への放散痛(痛みがお腹以外にも響く)
治療:絶食・点滴による抗生物質治療が必要ですが、炎症が強い場合や胆石が原因の場合は、手術による胆嚢摘出が検討されます。
2-8. 虫垂炎(ちゅうすいえん)
いわゆる「盲腸」です。右下腹部にある盲腸にたまった糞便が化膿して発症します。
特徴的な症状:
- みぞおち付近の痛みから始まり、徐々に「右下腹部」へ痛みが移動する
- 発熱、食欲不振、吐き気
- 歩くとお腹に響くような痛み
治療:軽症であれば抗生物質で散らす(保存的治療)ことも可能ですが、穿孔(穴が開く)して腹膜炎を起こす危険がある場合は、緊急手術が必要となります。
2-9. 憩室炎(けいしつえん)
大腸の壁の凹み(憩室)に便が詰まり、細菌感染を起こす病気です。
特徴的な症状:
- 左下腹部(または右下腹部)の局所的な痛み
- 発熱
- 便秘や下痢などの便通異常を伴うことが多い
治療:軽症なら通院での抗生物質内服と食事制限で治療可能ですが、重症化すると腹膜炎を合併するため早期診断が重要です。
2-10. 蜂窩織炎(ほうかしきえん)
皮膚の深い部分に細菌が感染する病気です。
特徴的な症状:
- 発熱
- 皮膚の赤み、腫れ、熱感、痛み
- 境界がはっきりしない赤い広がり
- 足に起こることが多い
治療:抗生物質による治療が必要です。
2-11. 髄膜炎(ずいまくえん)
脳や脊髄を覆う髄膜(ずいまく)に細菌が感染する病気で、緊急対応が必要です。細菌性だけではなく、ウイルス性、無菌性もあります。
特徴的な症状:
- 高熱
- 激しい頭痛
- 項部硬直(こうぶこうちょく):首が硬くなって曲げられない
- 意識障害
- けいれん
- 光をまぶしく感じる
治療:緊急入院が必要です。すぐに抗生物質の点滴治療を開始します。
2-12. 感染性心内膜炎
心臓の弁に細菌が感染する病気です。
特徴的な症状:
- 発熱が続く
- 倦怠感
- 心雑音
- 息切れ
- 皮膚の小さな出血斑
治療:長期間の抗生物質点滴治療が必要です。
③ その他の感染症
ウイルスや細菌以外の病原体による感染症です。
3-1. 結核
結核菌による感染症で、主に肺に感染します。人から人へ空気感染します。
特徴的な症状:
- 微熱が続く(特に夕方から夜にかけて)
- 2週間以上続く咳
- 血痰(血が混じった痰)
- 体重減少
- 寝汗(夜間に大量の汗をかく)
- 食欲不振、倦怠感
診断:胸部X線検査、痰の検査、血液検査(T-SPOT、クォンティフェロン)で診断します。
治療:複数の抗結核薬を6ヶ月以上服用します。保健所への届け出が必要です。
3-2. 非結核性抗酸菌症
結核菌に似た菌(非定型抗酸菌)による感染症です。
特徴的な症状:
- 微熱
- 慢性的な咳、痰
- 症状が結核に似ていますが、人から人への感染はありません
治療:長期間の抗菌薬治療が必要です。
3-3. マイコプラズマ肺炎
マイコプラズマという特殊な細菌(細胞壁を持たない)による肺炎です。
特徴的な症状:
- 発熱
- しつこい乾いた咳(痰が少ない)
- 頭痛
- 全身倦怠感
- 若年者に多い
- 家族内で感染が広がることが多い
治療:通常の抗生物質とは異なる抗菌薬(マクロライド系など)が必要です。
3-4. 真菌感染症(カビの感染)
カビ(真菌)による感染症です。免疫力が低下している方に起こりやすいです。
カンジダ症
- 口の中や食道、皮膚に白い苔のようなものができる
- 発熱することもあります
アスペルギルス症
- 肺に感染することが多い
- 発熱、咳、血痰
- 喘息のような症状
クリプトコックス症
- 肺や脳に感染
- 発熱、頭痛、意識障害
治療:抗真菌薬による治療が必要です。
3-5. 寄生虫感染症
寄生虫による感染症です。海外渡航歴がある場合に注意が必要です。
マラリア
- 熱帯・亜熱帯地域への渡航歴
- 周期的な高熱(48時間または72時間ごと)
- 悪寒、大量の発汗
- 頭痛、筋肉痛
アメーバ赤痢
- 発熱
- 血便を伴う下痢
- 腹痛
治療:抗寄生虫薬による治療が必要です。
④ 感染症以外の原因
感染症以外でも発熱することがあります。これらは見逃されやすいため、注意が必要です。
4-1. 膵炎(すいえん)
アルコールや胆石などが原因で、膵臓の酵素が自分自身を消化してしまう炎症です。
特徴的な症状:
- 上腹部(みぞおち)から背中にかけての激しい痛み
- 発熱、吐き気、嘔吐
- 前かがみの姿勢になると痛みが少し和らぐことがある
- 飲酒後や脂っこい食事の後に発症しやすい
治療:軽症から重症まで幅広く、基本的には入院による絶食、大量の点滴、鎮痛薬による管理が必要です。
4-2. 膠原病(こうげんびょう)・自己免疫疾患
自分の免疫が自分の体を攻撃してしまう病気です。
成人スチル病
特徴的な症状:
- 高熱(39℃以上、1日1回以上)
- サーモンピンク色の発疹(熱が出ると出現)
- 関節痛、筋肉痛
- のどの痛み
- 若年成人に多い
関節リウマチ
特徴的な症状:
- 微熱
- 朝のこわばり(特に手の関節)
- 複数の関節の腫れと痛み
- 対称性(左右両方)に症状が出る
全身性エリテマトーデス(SLE)
特徴的な症状:
- 発熱
- 蝶形紅斑(ちょうけいこうはん):頬に蝶のような赤い発疹
- 関節痛
- 日光過敏
- 腎臓、肺、心臓など全身の臓器に影響
血管炎症候群
特徴的な症状:
- 発熱
- 全身倦怠感
- 体重減少
- 血管の炎症による様々な症状(発疹、しびれ、臓器障害など)
診断:血液検査(炎症反応、自己抗体など)、画像検査で診断します。
治療:ステロイドや免疫抑制薬を使用します。
4-3. 悪性腫瘍(がん)
がん自体が発熱の原因になることがあります。これを腫瘍熱(しゅようねつ)と呼びます。
発熱を起こしやすい悪性腫瘍の例
- 悪性リンパ腫:リンパ節の腫れ、発熱、体重減少、寝汗
- 白血病:発熱、貧血、出血しやすい、感染しやすい
- 腎細胞がん:発熱、血尿、腰や脇腹の痛み
- その他の固形がん(肺がん、肝臓がん、大腸がんなど)
特徴的な症状:
- 38℃以上の発熱が2週間以上続く
- 抗生物質が効かない
- 体重減少
- 寝汗
- 全身倦怠感
- 食欲不振
診断:血液検査、CT、MRI、PET検査、生検(組織を取って調べる)などで診断します。
治療:がんの種類に応じて化学療法、放射線療法、手術などを行います。
4-4. 薬剤熱(やくざいねつ)
薬のアレルギー反応による発熱です。意外と見逃されやすい原因です。
原因となりやすい薬剤:
- 抗生物質(ペニシリン系、セフェム系など)
- 抗てんかん薬
- 解熱鎮痛薬
- 抗がん剤
- その他多くの薬剤
特徴的な症状:
- 発熱(薬開始後7〜10日頃に多い)
- 比較的元気(高熱の割に全身状態は良い)
- 比較的徐脈(じょみゃく):熱の割に脈が速くない
- 発疹が出ることもあります
診断:原因薬剤を中止すると48時間以内に解熱することが多いです。
治療:原因薬剤の中止が最も重要です。
4-5. 血液疾患
血液の病気でも発熱することがあります。
特徴的な症状:
- 発熱
- 貧血症状(疲れやすい、息切れ、めまい)
- 出血しやすい(鼻血、歯茎からの出血、あざができやすい)
- リンパ節の腫れ
4-6. 甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。
特徴的な症状:
- 微熱
- 動悸(心臓がドキドキする)
- 体重減少(食べているのに痩せる)
- 手の震え
- 暑がり、汗をかきやすい
- 眼球突出(バセドウ病)
治療:抗甲状腺薬などで治療します。
4-7. 深部静脈血栓症・肺塞栓症
血管の中に血の塊(血栓)ができる病気です。
特徴的な症状:
- 発熱
- 足の腫れ、痛み(深部静脈血栓症)
- 突然の息苦しさ、胸の痛み(肺塞栓症)
- 長時間の同じ姿勢(飛行機、車など)の後に起こりやすい
治療:緊急治療が必要です。抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)を使用します。
4-8. 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)
腸に慢性的な炎症が起こる病気です。
特徴的な症状:
- 発熱
- 血便、下痢
- 腹痛
- 体重減少
4-9. その他
熱中症
- 高温環境での発熱
- 頭痛、めまい、吐き気
- 意識障害
脱水
- 発熱
- 口の渇き、尿量減少
周期性発熱症候群(自己炎症性疾患)
- 周期的に発熱を繰り返す
- 家族性地中海熱などが含まれます
最後に
このように発熱の原因は多岐にわたります。ボリュームが多くなってしまいましたが、これでも専門の医師からは説明不足と言われる内容だと思います。もし気になる項目や相談したいことがあれば、ぜひ当院までご来院ください。
当院では発熱、咳症状のある方は、特に感染力の強い疾患(新型コロナ感染症、インフルエンザなど)の隔離のため、奥の個室で(混み合っている場合には車内で)診察しています。事前のWeb予約または電話相談をよろしくお願いします。
発熱は何歳から気をつける?(年代別の注意点)
発熱は年齢を問わず起こりますが、特に注意が必要な年代があります。
乳幼児(生後3か月未満は特に注意)
生後3か月未満の赤ちゃんの発熱は、症状が乏しくても重い感染症が隠れていることがあり、自己判断せず速やかに医療機関を受診してください。手足口病やヘルパンギーナなど、乳幼児に多い病気もあります。
高齢者(症状が乏しくても重症のことがある)
高齢の方は、肺炎などの重い感染症にかかっても高熱が出にくく、「なんとなく元気がない」「食欲がない」といった乏しい症状にとどまることがあります。ご本人だけでなく、ご家族が「いつもと違う」と感じた場合も受診の目安にしてください。
基礎疾患がある方
糖尿病や免疫抑制薬を使用中の方などは、感染症が重症化しやすい傾向があります。普段と違う発熱パターンや症状が続く場合は、早めにご相談ください。
よくある質問(FAQ)
発熱は何科を受診すればいいですか?
何度から「発熱」と呼びますか?
何日以上熱が続いたら受診すべきですか?
市販の解熱剤を使ってもいいですか?
発熱疾患診断ツールの結果だけで病気を判断してもいいですか?
救急車を呼ぶべきか迷ったときはどうすればいいですか?
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- 環境省 熱中症予防情報サイト「熱中症の症状」
- 厚生労働省検疫所 FORTH「マラリアに注意しましょう!」
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※本記事は、上記資料を参考に医師が内容を精査し作成しています。
月〜土診療 / 京都府長岡京市今里西ノ口7-1


















