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長岡京市の内科・呼吸器外科クリニック

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気胸

気胸

気胸は、肺に穴があいて空気が漏れて、胸痛、咳や息切れなどが生じる病気です。
肺から漏れた空気は、肺を取り囲む胸腔というスペースに溜まって逃げ道がないため、肺が強制的にしぼんでしまいます。肺が十分に膨らまなくなるため呼吸ができず息が苦しくなったり、胸膜に刺激を受けるため胸が痛むなどの症状が現れます。

種類

種類特徴対象者
自然気胸突然発症する
細身の若い男性に多い
若年者に多い
続発性気胸COPDや肺気腫など、肺疾患がある人に起こる中高年者に多い
外傷性気胸交通事故・転倒・刺創など、外傷によって肺や胸膜が損傷して起こる外傷患者
医原性気胸医療処置に伴って発生することもある医療行為後

主な症状

・突然の胸、肩、背中の痛み(片側)
息苦しさ
・咳症状

診断

胸部X線検査:肺がしぼみ、胸腔に空気がたまっている所見が確認されます。
CT検査:微小な気腫性病変(ブラ・ブレブ)や再発リスクの評価に有効。

治療

気胸の重症度や再発の有無によって治療方針が異なります。

1. 軽度の場合

経過観察:軽い気胸では自然に肺が膨らむこともあります。
肺が膨らむまで、何度かX線で経過を確認します。

2. 中等度〜重度の場合

胸腔ドレナージ:胸に細い管を入れ、たまった空気を外に出して肺を再膨張させます。
酸素投与:呼吸が十分にできない時に必要です。
手術治療(胸腔鏡下手術):破れた肺表面(ブラ・ブレブ)を切除し、再発を防止します。気胸を再発した方や初発でも再発のリスクが高い方は手術することを推奨されます。
胸膜癒着術:高度の肺気腫、全身状態が悪いなど手術が困難な方に実施します。手術ではなく、薬剤や血液をチューブから胸腔内に入れて肺と胸腔を癒着させて空気漏れを止める治療です。手術より身体のダメージは少ないですが、成功率が低かったり、再発率が高い、感染を起こしやすいなどのデメリットもあります。

日常生活の注意

・治療後もしばらくは 激しい運動・重労働を避ける
飛行機やスキューバダイビングは控える(気圧変化で再発の危険あり)。
・禁煙も非常に重要です。喫煙は気胸を発症するリスクを高めます。

当院での対応

当院では、胸部X線による正確な診断と、気胸の重症度に応じた治療方針を提示、必要に応じて専門科のある病院へ紹介します。
再発予防のための生活指導や、禁煙支援もあわせて実施しています。
突然の胸の痛みや息苦しさを感じた場合は、早めにご相談ください。

Q&Aコーナー

Q1. 気胸は再発しますか?
A. はい。自然気胸の約30-50%は再発すると言われています。特に喫煙者や肺にブラがあることを指摘されている方は注意が必要です。

Q2. 気胸が起きたら救急車を呼ぶべきですか?
A. 強い胸の痛みや息苦しさがある場合は、すぐに医療機関を受診してください。重症化すると命に関わることもあります。

Q3. 予防する方法はありますか?
A. 明確な予防法はありませんが、禁煙は重要です。

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