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長岡京市の内科・呼吸器外科クリニック

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慢性腎臓病

慢性腎臓病

慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease)は、腎臓の働きが慢性的に低下した状態、あるいは腎臓に何らかの異常が持続している病気です。具体的には、血液検査で腎機能を示す指標であるeGFR(推算糸球体濾過量)が60mL/分/1.73m²未満に低下するか、尿検査でタンパク尿(0.15g/gCr以上)やアルブミン尿(30mg/gCr以上)が認められ、これらの状態が3か月以上続く場合に診断されます。

日本では成人の約8人に1人が慢性腎臓病と推定され、決して珍しい病気ではありません。初期段階では自覚症状がほとんどないため、健康診断などでの早期発見が非常に重要です。

主な症状

慢性腎臓病の特徴は、初期段階ではほとんど自覚症状がないことです。病気がある程度進行してから、以下のような症状が現れることがあります。

  • むくみ(特に顔や足)
  • 疲労感・倦怠感(体がだるい、疲れやすい)
  • 貧血
  • 息切れ
  • 食欲不振
  • 尿の異常(泡立つ、色や量の変化)
  • 夜間頻尿

これらの症状が現れた時には、すでに腎機能が相当低下している可能性があります。定期的な健康診断で尿検査や血液検査を受けることが、早期発見の鍵となります。

原因

慢性腎臓病の原因はさまざまですが、現在特に増加しているのが生活習慣病に関連したものです。

主な原因

  1. 糖尿病:最も多い原因の一つで、高血糖状態が続くことで腎臓の細い血管が障害されます
  2. 高血圧:腎臓の血管に負担をかけ、徐々に腎機能を低下させます
  3. 脂質異常症
  4. 肥満(特に内臓脂肪の蓄積)
  5. 慢性腎炎(IgA腎症など)
  6. 多発性嚢胞腎などの遺伝性疾患
  7. 加齢:腎機能は年齢とともに自然に低下します

特に糖尿病と高血圧は、慢性腎臓病の二大原因となっており、これらの疾患を適切に管理することが腎臓を守ることにつながります。

重症度分類(ステージ)

慢性腎臓病は、腎機能の程度と尿タンパクの量によって、重症度が分類されます。

eGFRによる分類(G分類)

ステージeGFR値腎機能の状態
G190以上正常または高値(尿異常などがある場合)
G260~89正常または軽度低下
G3a45~59軽度~中等度低下
G3b30~44中等度~高度低下
G415~29高度低下
G515未満末期腎不全

タンパク尿による分類(A分類)

  • A1:正常~軽度増加(30mg/gCr未満)
  • A2:中等度増加(30~299mg/gCr)
  • A3:高度増加(300mg/gCr以上)

腎機能の低下度(G分類)とタンパク尿の程度(A分類)を組み合わせて、総合的に重症度を判定します。例えば、eGFR 47でタンパク尿0.6g/日の場合は「慢性腎臓病ステージG3aA3」と診断されます。

治療

慢性腎臓病の治療目標は、腎機能の悪化を防ぎ、進行を遅らせること、そして心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患の発症を予防することです。

1. 生活習慣の改善

食事療法

減塩が最も重要です。1日の塩分摂取量は3~6g未満を目標とします。

  • 醤油や味噌の使用量を減らす
  • だしや香辛料、酢などで味に変化をつける
  • 加工食品や外食の塩分に注意する

タンパク質の適正管理も重要です。ステージが進行すると、タンパク質の制限が必要になる場合があります。

適切なエネルギー摂取:必要なカロリーは確保しながら、バランスの良い食事を心がけます。

カリウム・リンの調整:病状に応じて、これらのミネラルの摂取調整が必要になることがあります。

その他の生活習慣

  • 適度な運動:ウォーキングなどの有酸素運動を継続する
  • 禁煙:喫煙は腎機能を悪化させます
  • 適正体重の維持:特に内臓脂肪を減らすことが重要
  • 十分な睡眠
  • ストレス管理
  • 適切な水分摂取

2. 薬物療法

原因となっている病気の治療が基本です。

  • 血圧管理:降圧薬(特にACE阻害薬やARBなど)
  • 血糖管理:糖尿病治療薬
  • 脂質管理:脂質異常症の治療薬
  • 貧血の治療:エリスロポエチン製剤、鉄剤など
  • リンの管理:リン吸着薬
  • 尿酸値の管理:高尿酸血症の治療

薬剤は腎機能に応じて種類や量の調整が必要です。必ず医師の指示に従い、市販薬やサプリメントの使用前にも相談してください。

3. 腎代替療法

末期腎不全(ステージG5)に進行した場合には、以下の治療が必要になります。

  • 血液透析
  • 腹膜透析
  • 腎移植

慢性腎臓病を予防するために

慢性腎臓病は早期発見・早期治療により、悪化を防ぐことができる病気です。以下のポイントを心がけましょう。

定期的な健康診断

  • 年に1回以上、尿検査と血液検査(クレアチニン、eGFR)を受ける
  • 健診結果で異常を指摘されたら、必ず医療機関を受診する

生活習慣病の予防と管理

  • 糖尿病や高血圧がある方は、しっかりとコントロールする
  • 定期的に通院し、処方された薬は指示通りに服用する

腎臓に優しい生活

  • 減塩を心がける
  • バランスの良い食事
  • 適度な運動習慣
  • 禁煙
  • 適正体重の維持
  • 十分な睡眠

薬剤使用の注意

  • 必要な薬以外は使用しない
  • 市販薬やサプリメント使用前に医師・薬剤師に相談
  • 腎臓に負担をかける可能性のある薬剤(NSAIDsなど)の使用に注意

放置すると危険な理由

慢性腎臓病を放置すると、以下のようなリスクが高まります。

  • 末期腎不全への進行:透析や腎移植が必要になる
  • 心血管疾患のリスク増加:心筋梗塞、脳卒中、心不全などの発症率が高くなる
  • 生活の質の低下:貧血、倦怠感、食欲不振などにより日常生活が制限される
  • 合併症の発症:骨の異常、電解質異常、尿毒症など

適切な治療により、これらのリスクを大幅に減らすことが可能です。

当院での診療

当院では、慢性腎臓病の早期発見から治療、生活指導まで総合的にサポートいたします。

  • 尿検査・血液検査による腎機能評価
  • 病状に応じた治療計画の立案
  • 食事・生活習慣の指導
  • 必要に応じて専門医療機関への紹介

健康診断で尿タンパクや腎機能の異常を指摘された方、糖尿病や高血圧で治療中の方、ご家族に腎臓病の方がいらっしゃる方は、お気軽にご相談ください。

早期発見・早期治療が、腎臓を守る最も重要なポイントです。

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