便秘
便秘でお悩みの方は決して珍しくありません。現代社会において、便秘症は多くの方が経験する身近な健康問題の一つです。しかし、「よくあることだから」と軽視してはいけません。放置すると生活の質を大きく低下させたり、重篤な病気のサインを見逃したりする可能性があるからです。
当院では、患者さん一人ひとりの症状や生活環境に合わせた適切な治療を提供しています。そのため、一人で悩まずにお気軽にご相談ください。
便秘症とはどのような状態か
便秘症は、医学的に明確な定義があります。具体的には「排便回数の減少、便の硬化、排便困難感などの症状が慢性的に続く状態」を指します。
具体的な診断基準
以下のような状態が3か月以上続いている場合は、便秘症の可能性が高いといえます。
- 排便回数が週に3回未満である。
- 便が硬く、出すときに強くいきむ必要がある。
- 排便した後も、スッキリしない残便感がある。
- お腹の張りや不快感が続いている。
重要なのは、回数だけでなく「スッキリ出せているか」という感覚です。そのため、普段の自分の排便パターンと比較して変化がある場合は注意しましょう。
便秘を引き起こす主な原因
便秘の原因は多岐にわたります。大きく分けると、生活習慣によるものと身体的な理由によるものの2つがあります。
生活習慣に関連する原因
日々の過ごし方が腸の動きに直接影響します。例えば、以下のような項目が挙げられます。
- 食物繊維の不足:野菜や海藻、穀類の摂取が足りていない。
- 水分不足:1日の水分摂取量が不十分で便が硬くなる。
- 運動不足:腹筋や腸の動きを促進する刺激が足りない。
- ストレス:自律神経が乱れ、腸の機能が低下する。
身体的な原因と病気
加齢や特定の体調変化が原因となる場合もあります。具体的には以下の通りです。
- 加齢による腸の筋力低下。
- 妊娠に伴うホルモン変化や子宮による圧迫。
- 服用している薬剤(鎮痛剤や抗うつ剤など)の副作用。
- 糖尿病や甲状腺機能低下症などの持病。
便秘症の症状と注意点
便秘の症状は、お腹の中だけにとどまりません。全身にさまざまな不調をもたらすことがあります。
よく見られる主な症状
便秘に伴い、以下のような身体の不調が現れやすくなります。
- 腹部の張りや痛み、食欲不振。
- 肌荒れや吹き出物。
- イライラ感や不安感などの精神面への影響。
- 頭痛や肩こり、吐き気。
早急に医師へ相談すべきサイン
ただし、以下の症状がある場合は注意が必要です。重大な疾患が隠れている可能性があるため、早めに受診してください。
- 便に血が混じる(血便)。
- 激しい腹痛や発熱を伴う。
- 短期間で急激に体重が減った。
- 吐血や激しい嘔吐がある。
当院での診断と検査方法
適切な治療を行うために、まずは現在の状態を詳しく把握します。
丁寧な問診と身体診察
まずは、いつからどのような症状があるかを詳しくお聞きします。あわせて、お腹の触診を行い、腸の張り具合や便のたまり具合を確認します。
必要に応じた追加検査
原因をより詳しく特定するために、以下の検査を提案する場合があります。
- 血液検査:炎症の有無や甲状腺機能を調べます。
- 腹部X線検査:腸内のガスや便の分布を画像で確認します。
- 大腸内視鏡検査:大腸がんなどの病気が疑われる際に行います。
便秘を解消するための治療と予防
便秘の治療は、生活習慣の改善を基本とします。その上で、必要に応じてお薬を併用します。
食事と運動によるセルフケア
まずは毎日の生活を見直すことから始めましょう。具体的には以下の工夫が効果的です。
- 食事:1日20g程度の食物繊維を目標に、発酵食品も積極的に摂ります。
- 水分:1日1.5〜2リットルを目安にこまめに補給します。
- 運動:1日30分程度のウォーキングや、お腹のマッサージを行います。
薬物療法について
生活改善だけでは不十分な場合、お薬を使用します。最近では、自然に近い排便を促す新しいタイプのお薬も登場しています。
- 便を柔らかくするお薬。
- 腸の水分分泌を増やすお薬。
- 腸の動きを助ける漢方薬など。
患者さんの体質に合わせて、最適な組み合わせを医師が判断します。
快適な毎日を取り戻すために
便秘症は、適切な対処によって必ず改善できる症状です。しかし、自己判断で市販薬を使い続けると、かえって症状を悪化させることもあります。
そのため、「たかが便秘」と思わずに、まずは専門医に相談してください。当院では患者さん一人ひとりに寄り添い、健康で快適な毎日を送るお手伝いをさせていただきます。





