下痢(げり)
薬師堂かたおかクリニック 院長 片岡 尚之(かたおか たかゆき)
平成27年 大阪医科薬科大学卒業/同大学病院 初期研修修了/同大学 呼吸器外科 後期研修修了/市立ひらかた病院 呼吸器外科 医長・救急科 医長
消化器の専門医ではありませんが、救急科医長として、脱水や感染性胃腸炎など急性期の下痢の初期対応に数多く携わってきました。かかりつけ医として問診・触診・血液検査などによる初期評価を行い、便培養検査や大腸内視鏡検査など専門的な検査が必要と判断した場合は、連携する消化器内科へおつなぎしています。
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「たかが下痢」と様子を見ていませんか。下痢の多くは食あたりや冷えなど一過性のものですが、血便や高熱を伴う場合、脱水症状がある場合、あるいは2〜3日以上改善しない場合には、感染症や腸の炎症性疾患など、専門的な検査が必要な病気が隠れていることがあります。
長岡京市の薬師堂かたおかクリニックでは、問診・触診・血液検査などから下痢の原因を見極め、状態に応じた治療をご提案しています。専門的な検査・治療が必要と判断した場合は、連携する消化器内科へご案内していますので、続く下痢でお困りの際はご活用ください。
その下痢、危険信号かもしれません|今すぐ受診すべきサイン
下痢の多くは心配のいらないものですが、以下のサインが1つでも当てはまる場合は、単なる食あたりではなく専門的な検査・治療が必要な病気が隠れている可能性があります。
- 血便・黒い便が出ている
- 激しい腹痛や高熱(38℃以上)を伴う
- 口の渇き、尿量の減少、立ちくらみなど脱水症状がある
- 下痢が2〜3日以上続いている、または数週間単位で繰り返している
- 体重減少や食欲不振を伴う
- 夜間、眠っている間にも下痢で目が覚める
- 最近、抗菌薬(抗生物質)を服用した
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)や大腸がんの家族歴がある
- 水分がまったく摂れない、ぐったりしている
難病情報センターによると、潰瘍性大腸炎では血便・粘血便を伴う下痢がみられます。また国立がん研究センターは、大腸がんの症状として血便や便通異常(下痢・便秘)を挙げています。血便を伴う下痢は自己判断で様子を見ず、早めに医療機関を受診してください。
下痢が続くと外出や仕事、睡眠にも支障が出て、精神的にもつらいものです。当院では患者様のお悩みに寄り添い、原因を特定する診療を行っています。いつでもご相談ください。
下痢の主な原因|急性か慢性か、感染性か非感染性かで分類
下痢は原因によって、大きく以下のように分類されます。ご自身の状況をご確認ください。
| 分類 | 具体的な例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 急性(感染性) | ウイルス(ノロウイルス、ロタウイルスなど)、細菌(カンピロバクター、サルモネラなど) | 突然発症し、吐き気・嘔吐・発熱を伴うことが多い |
| 急性(非感染性) | 暴飲暴食、お腹の冷え、薬の副作用、食物アレルギー | 特定の食事・薬の後に発生することが多い |
| 慢性(機能性) | 過敏性腸症候群(IBS)、ストレス性の下痢 | 検査で異常が見つからないが、下痢が続く(IBSの混合型では便秘との交替もみられる) |
| 慢性(器質性) | 潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸がん | 4週間以上続く場合や血便を伴う場合は要精査 |
厚生労働省によると、ノロウイルスなどの感染性胃腸炎は吐き気・嘔吐・下痢・軽度の発熱を主な症状とし、手洗いや加熱調理による予防が重要とされています。また日本消化管学会のガイドラインでは、下痢が4週間以上持続または反復する状態を「慢性下痢症」と定義しており、過敏性腸症候群のような機能性の病気だけでなく、潰瘍性大腸炎や大腸がんなど、重大な病気が隠れている可能性もあるため注意が必要とされています。
下痢は何科を受診すればよい?受診の目安
下痢の症状は、基本的に消化器内科の受診をお勧めします。腹痛や血便、便通異常に特化した診察や、必要に応じた大腸カメラ検査に対応しているためです。ただし、どこに相談すればよいか判断がつかない場合は、まずかかりつけの内科で全身状態を確認してもらうのも一つの方法です。
| 状態 | 受診の目安 |
|---|---|
| 軽い食あたりや冷えによる下痢 | 内科(かかりつけ医)でまず相談 |
| 血便、高熱、激しい腹痛を伴う | 早急に内科・消化器内科を受診 |
| 数週間以上続く、繰り返す | 消化器内科で大腸カメラなどの精査を検討 |
当院(薬師堂かたおかクリニック)でも下痢に関するご相談を承っており、問診・触診・血液検査などで状態を確認したうえで、大腸内視鏡検査など専門的な検査が必要な場合は連携する消化器内科をご案内しています。
下痢の時のセルフケア|自宅でできる対策
1. 水分補給をこまめに
下痢が続くと水分と一緒に塩分・糖分も失われ、脱水症状を起こしやすくなります。経口補水液やスポーツドリンク、薄いスープなどをこまめに摂りましょう。
2. 安静と保温
お腹を冷やさないよう温め、消化の良いもの(おかゆ、うどん、すりおろしリンゴなど)を選び、脂っこい物や刺激物、アルコール、カフェインは控えましょう。
3. 下痢止めの使用は慎重に
細菌やウイルスが原因の下痢の場合、下痢止めで病原体の排出が妨げられ、かえって症状が悪化・長引くことがあります。血便や高熱を伴う場合は、市販の下痢止めに頼らず医療機関にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
下痢のときは何科を受診すれば良いですか?
市販の下痢止めを飲んでもいいですか?
どのような検査を行いますか?
どのくらい続いたら病院に行くべきですか?
血便が出た場合、何を疑いますか?
下痢のセルフチェック方法はありますか?危険な下痢の見分け方を教えてください。
下痢はうつりますか?会社や学校は休むべきですか?
- 厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」
- 日本消化管学会「便通異常症診療ガイドライン2023-慢性下痢症」(Mindsガイドラインライブラリ)
- 難病情報センター「潰瘍性大腸炎(指定難病97)」
- 国立がん研究センター がん情報サービス「大腸がん(結腸がん・直腸がん)」
- 日本消化器病学会「機能性消化管疾患診療ガイドライン2020-過敏性腸症候群(IBS)(改訂第2版)」
※本記事は、上記資料を参考に医師が内容を精査し作成しています。
月〜土診療 / 京都府長岡京市今里西ノ口7-1





