めまい・立ちくらみ
薬師堂かたおかクリニック 院長 片岡 尚之(かたおか たかゆき)
平成27年 大阪医科薬科大学卒業/同大学病院 初期研修修了/同大学 呼吸器外科 後期研修修了/市立ひらかた病院 呼吸器外科 医長・救急科 医長
呼吸器外科・救急を中心に経験を積んだ「かかりつけ医」として、めまい・立ちくらみのご相談に対しては血圧測定や血液検査など全身状態のチェックを行い、専門的な精査が必要な場合は連携する耳鼻咽喉科・脳神経内科・脳神経外科へおつなぎしています。
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「急に立ち上がった時に目の前が暗くなる」「天井がグルグル回るような感覚がある」など、めまいや立ちくらみは日常生活で非常によく見られる症状です。多くの場合、一時的な体調不良や自律神経の乱れが原因ですが、中には心臓や脳の病気、耳の異常が隠れていることもあります。
長岡京市の薬師堂かたおかクリニックでは、かかりつけの内科としてめまい・立ちくらみに関するご相談・全身チェックに対応していますので、「これくらいで受診してもいいのかな」と判断に迷ったときはご活用ください。
めまい・立ちくらみの「3つのタイプ」
めまいはご自身の感じ方によって、大きく3つのタイプに分けられます。どのタイプに近いかで、疑われる原因の部位が変わってきます。
| タイプ | 感じ方の特徴 | 主に疑われる部位 |
|---|---|---|
| ①回転性めまい | 自分や周囲が時計回りに回っているように感じる。吐き気や耳鳴り、難聴、耳の詰まった感じを伴うことも | 耳(内耳) |
| ②浮動性めまい | 足が地につかない感じ、雲の上を歩いているような感覚。急にというよりじわじわ長く続く傾向 | 自律神経・脳 |
| ③立ちくらみ・失神型 | 立ち上がった瞬間に意識が遠のく、視界がスーッと暗くなる | 心臓・血圧 |
このように、どのタイプのめまいかによって、疑われる原因の部位が異なります。
注意すべき主な病気とその特徴
めまい・立ちくらみを引き起こす代表的な疾患です。「突然の発症」や「繰り返す症状」には注意が必要です。
① 良性発作性頭位めまい症(BPPV)
寝返りを打った時や起き上がった時など、特定の頭の位置を取った瞬間に、数十秒程度の回転性めまいが起こります。耳石(じせき)と呼ばれる内耳の小さな器官のずれが原因とされ、めまいの原因としては最も頻度の高い疾患のひとつです。ずれた耳石を元の位置に戻す「頭位治療(エプリー法など)」により症状が改善することが多く、自然に軽快するケースも少なくありません。
② メニエール病
激しい回転性のめまいに加えて、耳鳴りや耳の詰まった感じ(耳閉感)、難聴がセットで起こります。数十分から数時間続く発作を繰り返すのが特徴で、内耳のリンパ液のむくみ(内リンパ水腫)が関与しているとされます。生活習慣の見直し(睡眠・水分摂取・ストレス管理)や利尿薬などの薬物療法により、発作の頻度や程度をコントロールできることが多い病気です。
③ 起立性低血圧・脱水
座った状態や寝た状態から急に立ち上がると、重力によって血液が下半身にとどまり、脳への血流が一時的に不足して立ちくらみが起こります。水分不足(脱水)や、暑い時期・入浴後、加齢に伴う血圧調節機能の低下などで起こりやすくなります。医学的には、立ち上がってから3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上、または拡張期血圧が10mmHg以上低下した場合を「起立性低血圧」と診断します。
④ 貧血
血液中のヘモグロビンが減少し、体に酸素を十分に運べなくなることで、立ちくらみやめまい、動悸、息切れなどが起こります。若い女性では鉄欠乏性貧血によるものが多くみられます。
⑤ 不整脈
脈が異常に速くなったり遅くなったりすることで、脳への血流が一時的に不足し、めまいや立ちくらみ、時には意識を失う発作(失神)を起こすことがあります。動悸や胸の痛みを伴う場合や、失神を繰り返す場合は、命に関わる不整脈が隠れていることもあるため、循環器内科での検査をおすすめします。
すぐに受診が必要な「危険なサイン」
- 激しい頭痛を伴う
- 手足に力が入りにくい、またはしびれがある
- ろれつが回らない、言葉が出てこない
- 物が二重に見える
- 真っ直ぐ歩けないほどフラフラする
- めまいや立ちくらみと同時に動悸がある
- 胸の痛みや圧迫感を伴う
- 一瞬でも意識を失ったことがある(失神)、それを繰り返している
めまいは何科を受診すればよい?
回転性めまいで耳鳴りや難聴を伴う場合は「耳鼻咽喉科」、上記の危険なサインを伴う場合は「脳神経内科・脳神経外科(救急外来)」が適しています。どこを受診すべきか迷う場合や、立ちくらみ・動悸など全身症状を伴う場合は、まず身近な「かかりつけの内科」で血圧や血液検査を含めた全身チェックを受けるのも一つの方法です。当院(薬師堂かたおかクリニック)でも内科診療の一環としてめまいに関するご相談を承っており、専門的な精査が必要と判断した場合は連携する専門医療機関をご案内しています。
めまい・立ちくらみのセルフチェック
上記の「危険なサイン」がない場合でも、次のような項目に複数当てはまる方は、一度かかりつけの内科で全身チェックを受けることをおすすめします。
- 立ちくらみやふらつきが週に何度も起こる
- 特定の頭の位置になると、決まってめまいが起こる
- めまいと一緒に耳鳴りや耳の詰まった感じがある
- 立ちくらみと一緒に動悸や息切れがある
- 高血圧・糖尿病などの持病があり、薬を服用している
- 水分をあまり摂れていない、暑い日や入浴後にふらつきやすい
- ストレスや寝不足が続いている
症状が軽くても繰り返す場合は、原因を確認しておくと安心です。
めまい・立ちくらみは何歳から気をつける?
起立性低血圧や自律神経の乱れによる立ちくらみは、若い世代でも珍しくありません。一方で、良性発作性頭位めまい症(BPPV)は40代以降、特に50〜60代以降で増加する傾向があり、動脈硬化や不整脈に関連するめまい・立ちくらみも加齢とともに頻度が高まります。年齢を問わず、危険なサインを伴う場合や、症状を繰り返す場合は早めの受診をおすすめします。
よくある質問(FAQ)
めまいが起きた時、まず何科に行けばいいですか?
立ちくらみは「貧血」のせいですか?
ストレスでめまいがすることはありますか?
肩こりや首のこりでもめまいが起こることはありますか?
めまいは何歳頃から増えますか?
受診する時に医師に伝えるべきポイントは?
動悸や胸の痛みを伴うめまいは危険ですか?
セルフチェックに当てはまったら、すぐ受診すべきですか?
※本記事は、上記ガイドライン・情報を参考に医師が内容を精査し作成しています。
月〜土診療 / 京都府長岡京市今里西ノ口7-1





