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腰痛

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この記事の監修医

薬師堂かたおかクリニック 院長 片岡 尚之(かたおか たかゆき)

平成27年 大阪医科薬科大学卒業/同大学病院 初期研修修了/同大学 呼吸器外科 後期研修修了/市立ひらかた病院 呼吸器外科 医長・救急科 医長

呼吸器外科・救急を中心に経験を積んだ「かかりつけ医」として、腰痛のご相談に対しては血圧・骨粗鬆症などの持病や、尿路結石・腎盂腎炎のような内臓由来の可能性も含めて全身状態を確認し、専門的な検査・治療が必要な場合は連携する整形外科・泌尿器科などへおつなぎしています。

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腰痛は、厚生労働省の調査でも自覚症状(有訴者率)の第1位に挙げられるほど、多くの方が経験する非常に身近な症状です。「いつもの腰痛だから」と放置してしまいがちですが、中には尿路結石や腎盂腎炎、腰椎圧迫骨折など、早急な治療が必要な病気が隠れていることもあります。

長岡京市の薬師堂かたおかクリニックでは、かかりつけの内科として腰痛に伴う発熱・血尿・骨粗鬆症など全身状態のチェックに対応しており、専門的な検査や治療が必要と判断した場合は連携する整形外科・泌尿器科などへご案内していますので、判断に迷ったときはご活用ください。

腰痛の原因は大きく2つ|「非特異的腰痛」と「特異的腰痛」

腰痛は、原因を「非特異的腰痛」と「特異的腰痛」に大別して考えます。かつては「腰痛の多くはレントゲンやMRIなどの検査をしても『これが原因』と特定できない非特異的腰痛である」と言われてきましたが、近年国内の専門医による詳しい調査では、筋・筋膜や椎間関節、椎間板など原因を診断できたケースの方が多かったとする報告もあり、内訳については現在も研究・見直しが続いています。

原因がはっきりと確認できる「特異的腰痛」には、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、腰椎圧迫骨折のように背骨そのものに原因がある「脊椎由来」のものと、尿路結石や腎盂腎炎のように背骨とは関係のない内臓の病気が腰の痛みとして感じられる「内臓由来」のものが含まれます。原因を特定できる腰痛の中には、早急な対応が必要なケースも含まれるため、症状の見極めが重要です。

よくある腰痛の原因と特徴

代表的な腰痛の原因と、それぞれの特徴・起こりやすい状況をまとめました。

疾患名特徴起こりやすい状況
ぎっくり腰(急性腰痛症)突然の激痛で動けなくなる重い物を持った時、急な動作をした時
椎間板ヘルニア腰痛に加えて足のしびれを伴う前かがみの姿勢、座りっぱなしが多い
脊柱管狭窄症歩くと足が痛み、休むと改善する(間欠性跛行)高齢者、背筋を伸ばして歩く時
筋・筋膜性腰痛重だるい鈍痛が続くデスクワーク、運動不足
腰椎圧迫骨折尻もちなど軽い衝撃でも骨が潰れて骨折する骨粗鬆症のある高齢者

見落としてはいけない「内臓由来」の腰痛|尿路結石・腎盂腎炎など

背骨や筋肉に異常がなくても、内臓の病気が腰や背中の痛みとして感じられることがあります。動いても痛みが変わらない、発熱や血尿など体の他の症状を伴う場合は、内臓由来の腰痛を疑う手がかりになります。

尿路結石(尿管結石)

腎臓でできた結石が尿管に詰まると、じっとしていられないほどの激しい痛みが波のように襲う「疝痛発作」が特徴で、片側のわき腹から腰にかけて痛みが出ます。結石が尿の通り道を塞ぐことで腎臓に尿が溜まって腎盂の内圧が急激に高まることが痛みの原因で、血尿を伴うこともあります。あまりの痛みの強さから、救急外来を受診される方も少なくありません。

腎盂腎炎

腎臓に細菌感染が及ぶ病気で、悪寒・震え(悪寒戦慄)を伴う高熱と、わき腹や腰の痛み、吐き気・嘔吐などが特徴です。頻尿や排尿時の痛みといった膀胱炎の症状が数日先行してから発熱するケースも多く、女性に多くみられます。早期に抗生剤治療を開始すれば入院せずに済むことが多い一方、対処が遅れると入院治療が必要になることもあります。

その他の内臓由来の腰痛

このほか、解離性大動脈瘤(突然の引き裂かれるような激痛)や、婦人科疾患(月経周期との関連)なども腰痛の原因になり得ます。

内臓由来の腰痛を見分けるヒント

姿勢を変えても痛みが軽くならない、発熱・血尿・吐き気などを伴う、これまで経験したことのない激しい痛みが急に始まった、といった場合は、筋肉や骨ではなく内臓の病気が隠れている可能性があります。

すぐに相談すべき「危険な腰痛」のサイン|セルフチェック

腰痛の多くは心配のいらないものですが、以下のような症状を伴う場合は、単なる筋肉疲労ではなく緊急性の高い病気が隠れている可能性があります。

① 神経のトラブルが疑われる場合

足の脱力感やしびれに加えて、尿や便のコントロールが難しくなる(排尿困難・失禁など)、お尻や股のあたりの感覚が鈍い・ないといった症状がある場合、馬尾(ばび)と呼ばれる神経の束が圧迫されている可能性があります(馬尾症候群)。緊急の手術が必要になることがあるため、様子を見ずに速やかに受診してください。

② 背骨の重大な病気が疑われる場合

安静にしていても痛みが軽くならない、しだいに悪化する、身長が縮んだ、発熱を伴うといった場合は、腰椎圧迫骨折や骨の感染症、腫瘍などが背景にある可能性があります。骨粗鬆症のある高齢の方は、転倒や尻もちなど軽い衝撃でも圧迫骨折を起こすことがあるため注意が必要です。また、20歳未満で腰痛が始まった場合や55歳を過ぎて初めて経験するような腰痛、がんの治療歴やステロイドの長期使用歴・免疫を抑える治療を受けている場合も、骨の感染症や腫瘍、病的骨折などのリスクが高まるとされているため注意が必要です。

③ 内臓疾患が原因の場合

尿路結石、腎盂腎炎、解離性大動脈瘤、婦人科疾患など、背骨とは関係のない内臓の病気が腰痛として感じられることもあります。体を動かしても痛みが変わらない、他の症状(発熱・血尿・冷や汗など)を伴う場合は注意が必要です(詳しくは前項「内臓由来の腰痛」をご参照ください)。

  • 安静にしていても痛みが強くなる、日ごとに悪化する
  • 悪寒・震えを伴う高熱がある(腎盂腎炎などの可能性)
  • じっとしていられないほどの激しい痛みが波のように襲う、血尿がある(尿路結石の可能性)
  • 足の脱力感やしびれがあり、力が入りにくい
  • 尿や便のコントロールが難しい(残尿感・失禁など)
  • お尻や股のあたりの感覚が鈍い・ない(サドル型のしびれ)
  • 転倒・尻もちなど、きっかけがあって腰を痛めた(骨粗鬆症がある方は特に注意)
  • 特に理由もなく体重が減ってきた
  • 20歳未満、または55歳を過ぎてから初めて強い腰痛が出た
  • がんの治療歴がある、ステロイドを長期間使用している、または免疫を抑える治療を受けている

腰痛は何科を受診すればよい?

画像検査や神経学的な診察など専門的な精査が必要な場合は「整形外科」、じっとしていられない激痛や血尿を伴う場合は「泌尿器科」(強い痛みなら救急科)が基本になります。高熱や悪寒を伴う場合、高血圧・骨粗鬆症などの持病との関連が疑われる場合は、まず身近な「かかりつけの内科」で全身チェックを受けるのも一つの方法です。当院(薬師堂かたおかクリニック)でも内科診療の一環として腰痛に関するご相談を承っており、専門的な検査・治療が必要と判断した場合は連携する整形外科・泌尿器科などをご案内しています。

上記のサインに当てはまる方、腰痛が続く・繰り返す方はご相談ください WEB予約はこちら 📞 電話で予約

日常生活でできる「腰の負担軽減」対策

危険なサインがない腰痛の多くは、日々のちょっとした心がけで悪化を防ぐことができます。

  • 30分に一度、姿勢をリセットする:同じ姿勢を長時間続けると腰への負担が蓄積します。デスクワークや家事の合間に、軽く伸びをしたり歩いたりして姿勢を変えましょう。
  • 重い物を持つときは「腹圧」を意識する:物を持ち上げる際は、腰だけを曲げず、膝を曲げてしゃがみ込み、お腹に力を入れてから持ち上げるようにしましょう。
  • 寝返りしやすい寝具を選ぶ:柔らかすぎるマットレスは腰が沈み込み、寝返りが打ちにくくなります。適度な硬さの寝具を選ぶことで、睡眠中の腰の負担を減らせます。

デスクワークで腰痛が悪化しやすい方へ

長時間座りっぱなしの姿勢は、椎間板への圧力が高まりやすく、筋・筋膜性腰痛の大きな原因になります。椅子に深く腰かけて骨盤を立てる、モニターの高さを目線に合わせる、といった座り方の工夫に加え、上記の「30分に一度の姿勢リセット」を意識することが悪化予防につながります。

よくある質問(FAQ)

痛いときは「冷やす」のと「温める」の、どちらが正しいですか?
急に激痛が走った直後(ぎっくり腰など)で、熱感がある場合は、一時的に冷やすことで炎症を抑えるのが有効です。一方で、数日経っても続く鈍い痛みや、慢性的なこわばりは、温めて血流を促す方が回復を早めます。判断に迷う場合は、お風呂に入って痛みが和らぐかどうかを一つの目安にしてください。
腰痛があるときは、安静にしているべきでしょうか?
以前は「絶対安静」が推奨されていましたが、現在は「無理のない範囲で動く」ほうが回復が早いことが分かっています。過度な安静は筋肉を衰えさせ、かえって回復を遅らせる原因になります。ただし、動くたびに鋭い激痛が走る場合は、まずは専門医による診断を優先してください。
湿布を貼れば治りますか?
湿布には消炎鎮痛剤が含まれており、今ある痛みを和らげる効果は期待できます。しかし、湿布はあくまで表面的な症状への対応であり、腰痛の根本原因(姿勢の崩れや筋力不足、構造上の問題)を解決するものではありません。湿布を貼っても症状が繰り返す場合は、根本的な原因へのアプローチが必要です。
腰痛は何科を受診すればいいですか?
画像検査や専門的な治療が必要な場合は「整形外科」が基本になります。血尿を伴う激しい痛みなら「泌尿器科」、高熱を伴う場合は「内科」も選択肢です。持病がある方や体調全体が心配な方は、まずかかりつけの内科で全身状態を確認してもらうのも一つの方法です。当院でも腰痛に関するご相談に対応し、必要に応じて連携する整形外科・泌尿器科などをご紹介しています。
腰痛のセルフチェック方法はありますか?危険な腰痛の見分け方を教えてください。
「安静にしていても痛みが強くなる」「発熱や悪寒を伴う」「足の脱力やしびれで踏ん張れない」「尿や便のコントロールが難しい」「じっとしていられないほどの激痛が波のように襲う」といった症状がある場合は、単なる筋肉疲労ではなく緊急性の高い病気が隠れている可能性があります。一つでも当てはまる場合は、様子を見ずに早めに医療機関を受診してください。
腰痛は何歳から気をつけるべきですか?
腰痛はどの年代でも起こりうる身近な症状で、年代によって注意すべき原因の傾向が異なります。10代では運動のしすぎによる腰椎分離症、20〜50代では筋・筋膜性の腰痛や椎間板ヘルニア、高齢の方では脊柱管狭窄症や骨粗鬆症による圧迫骨折などが挙げられます。中でも20歳未満で腰痛が始まった場合や、55歳を過ぎてから初めて経験するような腰痛は、背景に重大な病気が隠れていないか注意が必要とされています。心当たりのある方は自己判断せずに医療機関へご相談ください。
腰痛と一緒に高熱や寒気がある場合、何が疑われますか?
悪寒・震えを伴う高熱とわき腹や腰の痛みが同時に起こる場合、腎盂腎炎など腎臓の細菌感染症の可能性があります。頻尿や排尿時の痛みが数日前から続いていた場合はより疑わしくなります。放置すると入院治療が必要になることもあるため、様子を見ずに早めに内科・泌尿器科を受診してください。
急にわき腹から腰にかけて波のような激痛が襲ってきました。何科を受診すればいいですか?
じっとしていられないほどの強い痛みが波のように繰り返す場合、尿路結石(尿管結石)の可能性があります。血尿を伴うこともあります。専門的な検査・処置が必要になるため「泌尿器科」を受診してください。夜間や休日で我慢できないほどの痛みがある場合は、救急外来の受診も検討してください。

腰痛が続く・繰り返す方はご相談ください

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