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鼻血

鼻血
ー鼻血の正しい止め方とよく出る原因・止まらない時の対処法ー

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この記事の監修医

薬師堂かたおかクリニック 院長 片岡 尚之(かたおか たかゆき)

平成27年 大阪医科薬科大学卒業/同大学病院 初期研修修了/同大学 呼吸器外科 後期研修修了/市立ひらかた病院 呼吸器外科 医長・救急科 医長

呼吸器外科・救急を中心に経験を積んだ「かかりつけ医」として、鼻血のご相談に対しては高血圧や血液をサラサラにするお薬など全身状態との関連を確認し、専門的な精査や止血処置が必要な場合は連携する耳鼻咽喉科へおつなぎしています。

最終更新日:

鼻血は子どもから高齢者まで誰にでも起こるありふれた症状で、多くは数分〜十数分の圧迫で止まります。しかし、正しい止め方を知らずに「上を向く」「首を叩く」といった誤った対処をしてしまうと、かえって出血が長引くことがあります。

また、高血圧の方や、脳梗塞・心筋梗塞の予防で血液をサラサラにするお薬を服用中の方は、鼻血が止まりにくく繰り返しやすい傾向があります。長岡京市の薬師堂かたおかクリニックでは、かかりつけの内科として鼻血に関するご相談・全身チェックに対応していますので、判断に迷ったときはご活用ください。

鼻血の多くは「鼻の入口」から出ている

鼻血の7〜8割は、小鼻の内側にある「キーゼルバッハ部位」という場所から起こります。この部位は血管が網目状に集まっているうえ、粘膜が非常に薄いため、少しの刺激で簡単に出血してしまう特徴があります。

キーゼルバッハ部位の位置を示す鼻の断面図解

なぜ出血しやすいのか?

キーゼルバッハ部位は鼻の入口からわずか1cmほど奥にあり、指が届きやすい場所です。鼻をいじる、強くかむ、乾燥で粘膜が傷つく、といった日常のちょっとした刺激が出血につながります。

鼻血が出やすい季節・時間帯は?

鼻血は空気が乾燥する冬に増え、夜間から朝にかけて多くみられる傾向があります。乾燥で粘膜が傷つきやすくなることに加え、就寝中はリラックスして血管が拡張しやすくなるためです。睡眠不足や過度の疲労、赤ワイン・チーズ・チョコレートなどに多く含まれる「チラミン」という物質の摂りすぎも、鼻血が出やすくなる一因と考えられています。

鼻血が「よく出る」「繰り返す」原因とは?

単発の鼻血の多くは心配ありませんが、頻繁に繰り返す場合は原因を分けて考える必要があります。

分類具体例特徴
局所的要因鼻のいじりすぎ、アレルギー性鼻炎、風邪、粘膜の乾燥子どもや若年層に多い。粘膜の炎症による過敏性が原因
全身的要因高血圧症、糖尿病、慢性肝疾患、血液疾患(特発性血小板減少性紫斑病など)血圧上昇による血管損傷や、血糖値の高い状態が続くことによる血管のもろさ、凝血機能の低下が背景にある
薬剤性要因抗凝固薬(ワーファリン、エリキュース、イグザレルトなど)、抗血小板薬(バイアスピリンなど)脳梗塞・心筋梗塞予防で処方される「血液サラサラの薬」により止血が困難になる
遺伝性要因遺伝性出血性毛細血管拡張症(オスラー病)国の指定難病。反復する鼻出血が代表的な症状で、家族歴があることが多い(頻度は高くありません)
腫瘍性要因鼻腔・副鼻腔の良性・悪性腫瘍頻度は高くないが、片側だけの出血が繰り返す場合などに認められることがある

中高年・高齢者に特に多い原因:「高血圧」と「血液サラサラの薬」

血圧が高い状態が続くと、鼻の粘膜にある細い血管は常に引き伸ばされ、脆くなります。そこに血液をサラサラにするお薬が加わると、「少し鼻をすすっただけ」「くしゃみをしただけ」で血管が破れ、さらにサラサラ効果によって驚くほど血が止まらなくなります。

お薬を服用中の方へ

厚生労働省の医薬品副作用対応マニュアルでも、抗凝固薬・抗血小板薬などを服用中に「鼻血」「歯ぐきの出血」「あおあざができやすい」といった症状が見られた場合は、放置せずに医師・薬剤師へ連絡するよう案内されています。市販の止血処置で改善しない場合は、自己判断でお薬を中断せず、まずはかかりつけ医にご相談ください。

鼻血の正しい止め方(応急処置)

鼻血が出たら、慌てずに以下の手順で対処してください。

【正しい止血ステップ】

  1. 少し下を向いて座る首を後ろに倒すと血が喉に流れ込み、気分が悪くなったり嘔吐の原因になります。ややうつむき加減の姿勢をとってください。
  2. 小鼻を両側から強くつまむ親指と人差し指で、小鼻(鼻の膨らんでいる柔らかい部分)を隙間なくしっかりと挟み込みます。
  3. そのまま10〜15分キープする途中で何度も指を離して確認すると、固まりかけたかさぶたが剥がれて再び出血してしまいます。時計を見て、最低でも10分間は動かさずに圧迫し続けてください。
うつむき姿勢で小鼻を圧迫する正しい止血方法の図解

やってはいけない!間違った止め方

次のような対処は逆効果です
  • 上を向く、首の後ろを叩く(血が喉に流れ込み、気分不良や誤嚥の原因になります)
  • ティッシュを鼻の奥まで詰め込む(粘膜を傷つけ、抜くときに再出血しやすくなります)

すぐにクリニックを受診する目安|鼻血のセルフチェック

以下のいずれかに当てはまる場合は、様子を見ずに早めに医療機関を受診してください。

  • 15分以上しっかり圧迫しても止まらない
  • 喉の奥にどんどん血が流れ込み、吐き気や息苦しさがある
  • 鼻だけでなく、口からも大量に血が溢れてくる
  • 顔色が真っ青になり、めまいやふらつき、冷や汗がある(貧血・ショック症状)
  • 頭を強く打った後に鼻血が出てきた
  • 鼻血に加えて発熱がある(血液の病気が隠れていることがあります)
  • 1週間に3回以上など、頻繁に鼻血を繰り返す
  • いつも同じ片側だけから繰り返し出血する

鼻血は何科を受診すればよい?

出血部位の焼灼や圧迫止血など専門的な処置が必要な場合は「耳鼻咽喉科」が基本になります。ただし、高血圧や服用中のお薬との関連が疑われる場合、繰り返す鼻血で全身状態が心配な場合は、まず身近な「かかりつけの内科」で血圧や血液検査を含めた全身チェックを受けるのも一つの方法です。当院(薬師堂かたおかクリニック)でも内科診療の一環として鼻血に関するご相談を承っており、専門的な精査や止血処置が必要と判断した場合は連携する耳鼻咽喉科をご案内しています。

鼻血が続く・繰り返す場合は、まずはお気軽にご相談ください WEB予約はこちら 📞 電話で予約

よくある質問(FAQ)

子供が寝ている間に鼻血をよく出すのですが、大丈夫でしょうか?
お子さんは粘膜が弱く、無意識に鼻をいじってしまうことが多いため、大半は心配ありません。ただし、毎日続く場合や、体中にあざができるような場合は一度検査をお勧めします。
鼻血が止まった後、気をつけることはありますか?
止まった直後はかさぶたが不安定です。数時間は鼻を強くかんだり、激しい運動、長風呂、飲酒は控えてください。
鼻血が喉に流れてきてしまったら?
喉に流れた血を飲み込むと、胃を刺激して吐き気や嘔吐の原因になります。できるだけ飲み込まず、うつむいて静かに吐き出すようにしてください。
病院ではどのような治療をしますか?
出血部位を特定し、薬品で焼く(化学凝固)や、電気メスでの凝固、または特殊なスポンジを挿入して圧迫止血を行うのが一般的です。
血圧の薬や血液をサラサラにする薬を飲んでいますが、鼻血が出たらどうすればいいですか?
まずは正しい止血ステップ(下を向いて小鼻を圧迫)を10〜15分試してください。それでも止まらない、または繰り返す場合は、自己判断でお薬を中断せず、かかりつけ医にご相談ください。血圧のコントロールやお薬の調整が必要なこともあります。
鼻血だけで何か病気がわかりますか?セルフチェックの方法はありますか?
鼻血単独で病気を診断することはできませんが、「頻繁に繰り返す」「あおあざができやすい」「歯ぐきからも出血する」といった症状を伴う場合は、血液疾患や肝機能の異常が隠れていることがあります。気になる症状があれば、鼻血の様子だけで判断せず医療機関にご相談ください。
いつも同じ片側の鼻からばかり出血します。何か病気が隠れていますか?
多くは同じ側を無意識に触ってしまう癖など局所的な要因ですが、まれに鼻や副鼻腔の腫瘍が原因になっていることがあります。片側だけの出血が長期間にわたって繰り返す場合は、一度耳鼻咽喉科で鼻の中を確認してもらうと安心です。
血糖値が高いと鼻血が出やすくなりますか?
血糖値が高い状態が続くと血管がもろくなり、出血しやすくなることが知られています。糖尿病で治療中の方で鼻血が増えたと感じる場合は、血糖コントロールの状況とあわせてかかりつけ医にご相談ください。

鼻血が続く・繰り返す方はご相談ください

「様子を見ていいものか、すぐに受診すべきか分からない」という方も、まずはお気軽にお電話ください

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